この記事では、立会外分売に参加していく上で知っておくべき用語をまとめました。
用語の意味をしっかり押さえておくことで、色んな人の分析を一歩深く落とし込むことができると思います。
板
朝8:00から表示される、注文状況を見る場所のこと。
立会外分売に参加する上では、8:00~8:19までの板を見てから参加するかどうか最終決定するのが一般的です。
売り気配
株式の売り注文が多く、売買の均衡がとれていない状態のこと。
買いのエネルギーが乏しい立会外分売では、寄付の9:00になった瞬間に売り気配になることがあります。
売れ残り
立会外分売の案件としての魅力がなく、申込枚数が分売枚数に到達せず余ってしまうこと。
(例) 分売枚数が2000枚で申込枚数が1700枚の場合、300枚が売れ残りとなる
ポイント
基本的に分売枚数は全て配分される(=市場に出回る)という仮定の下で、前日までに株価が調整したり流動性が改善したりしている。
そのような状況で売れ残りが発生した場合、市場に出回る株式が減る(=売り圧力が減る)ので株価が反発しやすくなり参加者にとって好ましい。
しかし、売れ残りを予測することは難しい。
「不人気だから売れ残りが発生するだろう」という目論見で大量に申込をすると大量に配分があって冷や汗をかくことに。
買い気配
株式の買い注文が多く、売買の均衡がとれていない状態のこと。
立会外分売の朝の板は特殊な動きをしており、8:00~8:50まで(特に8:00~8:19の間)は圧倒的な買い気配となるのが通常である。
実際の朝の板を画像を用いて解説している記事はこちら
信用区分
銘柄の信用区分には「信用」と「貸借」の2種類がある。
信用銘柄は基本的に空売りができないが、貸借銘柄であれば空売りが可能。
立会外分売において貸借銘柄は非常に相性が良く、空売りされることにより株価の調整と流動性の改善が見込まれる。
調整
株価が下落すること。「株価が下落した、下がった」よりも「株価が調整した」という方が投資家っぽく聞こえる。
出来高
株式が売買された量を表す。出来高が多ければ流動性が高いということであり、立会外分売ではこの出来高が重要な判断要素の1つとなる。
成売
株価に関わらず、9:00(寄付)になった瞬間に売るという注文方法。
立会外分売の配分は8:50過ぎに確定するが、その時間帯から大量に成売注文が増えていくこととなる。
成買
株価に関わらず、9:00(寄付)になった瞬間に買うという注文方法。
朝の板を見て判断する際には、成買の数量が1つの参考となる。
配分
立会外分売に申込をして抽選に当たり、株式をもらえること。100株当たった際には「1枚の配分があった」と表現される。
始値
当日初めて値がついた時の株価。立会外分売においては、この始値が何円になりそうか推測することが重要となる。
分売価格
立会外分売が実行され、配分される時の株価。
分売枚数
立会外分売によって売り出される株式の枚数。株式は100株で1枚と数えられる。
分売枚数が少ないほど需給は崩れにくくなり、結果として配分された時に大きな利益となりやすい。
申込上限
立会外分売に申し込める上限の枚数。同一個人であっても、異なる証券会社であればそれぞれ申し込むことができる。
流動性
流動性が高い・・・出来高が多く板も厚い
流動性が低い・・・出来高が少なく板も薄い
立会外分売当日は寄付に売りが集中するため、流動性が低い案件は分売価格を割り込む危険性が高くなる。
寄付(よりつき)
前場の開始(9:00)と後場の開始(12:30)における、株価のついた取引のこと。
買いもしくは売りが強くて株価が決まらない状態のことを「寄り付かない」と表現する。