成行・指値・逆指値のまとめ

成行・指値・逆指値のまとめ株式投資の基礎

株式を売買する時には、①成行②指値③逆指値という3つの注文方法からどれか1つを選ぶことになります。

この記事では、それらの注文方法の違いについて初心者の方でも分かりやすいようにまとめました。

ちなみに、頻繁に出てくる”約定(やくじょう)”の意味は「株式の注文が成立すること」です。

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成行

成行注文は株価を指定せず、何円でもいいからその瞬間の株価で「買いたい」「売りたい」という状況の時に使います。

成行買い

成行買いは「何円でもいいから買いたい」という時に使います。ここから先は実際の板を用いながら見ていきましょう。

この板の場合、成行買い注文をすると1142円で約定します。

青い枠の1142円は「売り注文の中で最も安い株価」です。成行買いはここと約定するんですね。

成行売り

成行売りは「何円でもいいから売りたい」という時に使います。

この板の場合、成行売り注文をすると1140円で約定します。

赤い枠の1140円は「買い注文の中で最も高い株価」です。成行売りはここと約定します。

指値

続いて指値ですが、これは「1000円で買いたい」「1500円で売りたい」というように株価を指定する注文方法になります。

成行に比べると最初は慣れないかも知れませんが、この記事でバッチリ確認していきましょう。

指値買い

この板の場合「1137円に指値買い」という注文をしてもすぐには約定しません。

この注文は「1137円以下になったら買う」という注文です。

今は1140円の買いと1142円の売りでにらみ合っていているため、株価が1137円まで下落してくると約定することになります。

また、注意点を緑の枠で示しました。

1140円には1200株、1137円には700株の買い注文が既に存在していますね。

そのため、この直後に1137円の指値買い注文をすると1137円の700株が800株に変わります。

よって、自分の注文が約定するのは1137円の700株が消えた後の次、ということになります。

指値買いは成行買いと違って「待つ」ということが必要になるんですね。

指値売り

この板の場合「1144円に指値売り」という注文をしてもすぐには約定しません。

この注文は「1144円以上になったら売る」という注文です。

先ほどと同様に、注意点を緑の枠で示しました。

1142円には200株、1143円には200株、1144円には300株の売り注文が既に存在していますね。

そのため、この直後に1144円の指値買い注文をすると1144円の300株が400株に変わります。

よって、自分の注文が約定するのは1144円の300株が消えた後の次、ということになります。

指値売りも成行売りと違って「待つ」ということが必要になります。

逆指値

3つの注文方法で一番ややこしいのが逆指値注文です。

私自身もすぐには理解できませんでした。その経験を活かし、噛み砕いて説明していきますね。

逆指値買い

この板の場合「1143円に逆指値買い」という注文を出しても板からは見えません。

この注文は「1143円以上になったら買う」という注文ですね。

『え?株って少しでも安く買いたいのに何故高くなったら買うんだろう・・・』

と感じた方は良い着眼点を持っています。確かに、株を買う時は少しでも安く買いたいものですよね。

逆指値の買いが効果的な例としては

a.直近の高値を抜けたら買いたい場合

b.ボックス相場を上抜けたら買いたい場合

ボックス相場・・・決まった範囲内で株価が上下すること

が挙げられます。aは「直近の高値は3000円だから、3000円を抜けたら更に勢いづくはず」、bは「ずっと800~850円の間で動いているから、850円を抜けたら上昇傾向になるだろう」といった感じです。

この板の直後に「1143円で逆指値買い」の注文を出したとすると、1142円の200株の売り注文が消えたら約定します。1143円で売りたい人が待ち構えているので、1142円の売り注文が消えれば「1143円以上になったら買いたい」という注文が通るわけですね。

指値と同じく「待つ」ということが必要になる上、指値よりややレベルの高い注文方法になります。

逆指値売り

この板の場合「1137円に逆指値売り」という注文を出しても板からは見えません。

この注文は「1137円以下になったら売る」という注文ですね。

ここでもまた疑問が。

『え?株は少しでも高く売りたいのに、何故安くなってから売るんだろう・・・』

これは一般的に「リスク回避」の手段として用いられます。少し専門的な言い方だと「ストップロス(損失拡大を防ぐ)」です。

c.まだ耐えられるけど、ここまで来たら一度離れたい

d.ここまで下がったら更に下がる危険性があるので真っ先に逃げたい

というような場合に効果的です。機械的に行われるので、損失の状態をズルズル持ち越す「塩漬け」を避けることにもつながります。

この板の直後に「1137円で逆指値売り」の注文を出したとすると、1140円の1200株の買い注文が消えたら約定します。1137円で買いたい人が待ち構えているので、1140円の買い注文が消えれば「1137円以下になったら売りたい」という注文が通るわけですね。

ただ、逆指値売りは数ある注文方法の中でも株価の位置を決めるのが難しいです。

この板では株価が1140円前後で揉み合っていますが、例のように1137円という浅い位置に逆指値売りをすると、1137円まで下落して約定した後に一気に1200円まで高騰した・・・といった場合に悔しい結果となってしまいます。

また、仮に900円という深い位置に逆指値売りをすると、そこまで下落する=既に損失が広がっているということになるため、逆指値注文の本来の目的からズレてしまうということにも成り得ます。

逆指値買いよりも使いこなすのが難しいと思う方も多いのが、この逆指値売り注文です。

まとめ

この記事では成行・指値・逆指値の3つの注文方法について、実際の板に照らし合わせながら解説してきました。

実際にどれをメインで使うかは置いといて、投資家たるもの仕組みについては理解しておく必要がありますので、再確認したい時にはぜひまたこの記事にお立ち寄り頂ければと思います!

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